【聖堂朝礼】祝 ご復活 =新しく生きる=

 今朝も素晴らしい青空です。木曜日の朝、今日も皆さんと聖堂に集まっていると思って、いつものようにお話ししますね。
 学校のホームページに、宗教の先生からのメッセージと「お祈り」がのっていました。みんな見てくれたと思います。そして、おうちで「新型コロナウイルス感染症に苦しむ世界のための祈り」をお祈りしてくれたことでしょう。どうもありがとう。毎日続けてくださいね。

 新型ウイルスのために皆さんは学校に来られません。おうちの方も、お仕事をいつも通りにはできていないかもしれません。テレビや新聞には、新型ウイルスのことばかりが伝えられています。先のことが心配になって、今までのことを忘れてしまいがちですが、今日、416日は何の日でしょう? 4年前の2016416日は、熊本で大地震があった日です。14日に最初の大きな揺れがあって、建物が崩れたり、地面がひび割れたりしました。大変なことになったのですが、その2日後=16=に、もっと大きな地震が熊本地方をおそったのでした。「洗濯機の中にいるようだった」と言う人がいたくらいです。あれから4年、遠くに住んでいる人にとっては「むかしのできごと」と忘れがちですが、地震のあった町では、まだ自分の家に帰れない人が3000人以上も避難生活を続けています。そしてその人たちも、新型ウイルスのために、さらに困っているのです。ご無事をお祈りしましょう。

 この間の日曜日は、イエスさまのご復活のお祝いの日でした。学校と同じように、どの教会でも、人が集まることはできませんでしたが、世界中のおうちで、お祝いとお祈りがありました。
 十字架にかけられたイエスさまが亡くなられてから3日目の朝。弟子たちがお墓に行ってみると、しまわれたはずのイエスさまのお体がありません。お体を包んだ布だけが、その場所に置かれていました。確かめに行った弟子たちはびっくりしたことでしょう。家の中でじっと待っているみんなのところに戻り、「イエスさまが前にお話しされていた通り、復活なさったのだ」と伝えました。 
 けれど、「それは良かった!」「早くお会いしたいね!」と話し合ったようすはありません。(まさか、本当かな?)と思ったのか、(なんだか、こわいなあ…)と感じたのかは分かりません。どちらかというと、弟子たちは戸惑って、心がざわざわしたのかもしれません。
 そんな弟子たちの前に、イエスさまはいらっしゃいました。「あなたがたに平和があるように」と声をかけられました。戸惑って、心が穏やかでない弟子たちに、これから新しく生きるようにと、やさしく語りかけられました。

  今、私たちは新型ウイルスが広がらないように、できるだけ家の中にいるようにしています。そんな毎日を過ごしていると、不安が大きくなってしまいます。私たちの暮らしはこれからどうなってしまうのだろうと、子どもたちも大人も、戸惑っていて、心が穏やかでなくなっているかもしれません。
 でも大丈夫。イエスさまはそばにいてくださっています。「平和があるように」「新しく生きるように」と祈ってくださっています。
 私たちは今、これまでにない新しいやり方を考える場面に立っています。みんなの先生方は毎日、みんなの顔を思い浮かべながら、新しいやり方をたくさん考えてくださっています。どうぞ皆さんも、先生方のように「新しくなる」気持ちをもって、おうちでじょうずに過ごしてくださいね。

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