「あたたかい」学校 石川一郎

 
先日、卒業生にインタビューをする機会がありました。
学校生活や進路の話、そして最後に
「ドミニコってどんな学校?」
と聞いてみました。
それまで緊張しながらも、テンポよく答えていた卒業生がしばし沈黙。
在籍中の出来事が、一瞬走馬灯のように頭をよぎったのでしょうか。
聞いているこちらも何ともドキッとする時間でした。
「あたたかい学校です」
何とも素敵な言葉が返ってきました。
「あたたかい」という言葉は、普通に使われる言葉ではありますが、使う人とその思いが加わると何とも言霊のようになると思いました。
なかなかこうやって文章にすると上手く表現できない自分の限界を感じたりします。
さて、この卒業生の言葉を共有するために、卒業生の担任のH先生や広報のT先生、S先生に話を聞いてみました。
「いつもドミニコにいるから何かよくわからなけど」
「でも卒業生たちは口を揃えて「あたたかい」学校って言うよね」
と、こんな反応でした。
そこで思いだしたのは、以前ご紹介させていただいたメール・マリア・トマシナ宮城学園長のお言葉です。
「お花はみな種からそれぞれ決まっています。
ひまわりはチューリップになれないし、他の花も同様です。
ただ、できるのは水をあげるだけなのです。
これを教育に例えてみると
愛情という「水」をあげるだけ。
それだけでよいのです。
子供たちは、それぞれの「個性」を持っています。
みんな同じになることはないのです。
もともとのその子供の「個性」はそのままでよいのです。」
この話を先生たちと共有しているうちに、
卒業生から「ドミニコって個性的な子が多いよね。先生たちも(笑)」
という言葉を聞くことが多いという話題が出てきました。
そして、「個性的な子が安心していられる場がある」とその理由も語ってくれるそうです。
私は、まだまだドミニコファミリーになってはおりませんが、
逆に客観的にこの言葉の意味がよくわかるような気がします。
創立者の思いが原点にあり、そしてそこに集まる人に伝わり、「校風」ができる。
「あたたかい学校」
聖ドミニコ学園の「校風」を今日は皆さまに紹介することができました。
一覧に戻る
PAGETOP